
初めてバラを迎えたのは、2008年の5月のこと。
家をリフォームしたとき、ついでに庭の作りも変えたときのこと。
だから、バラについては、まだまだ駆け出しの「ひよっこ」に近い。
そんな人間が、奧深いバラの栽培に関することを、人様に語れるはずはない。
おのずと、猫のことと同様に、バラと共に過ごす生活に焦点をあて、思いついたことを気ままに綴ることになる。
そこで、少々昔の庭のこと。
リフォーム前は、梅や金木犀がある、和風の庭だった。
特に、梅は3本あって、まったく放任の状態。
梅の実も、なったまま放置してあったので、落ちたものが腐る。
それを、また放置したので、虫があつまる。
それを、またまた放置した結果、お化け屋敷さながらの風体になっていた。
そうなる元凶は、と考えれえば、庭の手入れを怠っている、自分のせいである。
それ故、庭のリフォームにあたっては、なるべく手がかからないようにと、大方の地面をタイルで覆うことにした。
それでも、構わないとおもった。
元来が、数歩も歩けば行き止まりになる、狭い庭である。
更に、タイルを敷かないスペースには、花や実の付かないコニファーを植えること。
それらがリフォームの、基本方針だった。
ところが、その後の評判は、著しく良くなかった。
まだ生育していない、ひょろひょろのコニファーが5本、まばらに立ち並んでいるだけ。
「いくらなんでも、殺風景過ぎますよ。」
植木屋さんの進言を受け入れ、ジューンベリーとクラブアップルを追加で植える。
当初は、それで十分と考えていた。
自己満足の数日が過ぎる。
客観的にものが見れるようになると、何か今ひとつ、物足りないものを感じ始める。
すると、玄関ポーチと庭部を、木製のラティスで仕切ったため、そこに小さなスペースが生じているのを発見した。
「ここに何かを植えられるのではないか」、との思いつきが浮かんでくる。
それが、「自分で何か植えてみたい」、との誘惑に変わって行く。
ラティスに似合う植物は何か?
「バラでしょう。」
このように、きわめて短絡的な思考回路に導かれ、最初のバラを迎え入れることになった。
だいたいが、ことの始まりには、往々にして、お気楽さが伴っているものだ。
現在の、バラと葛藤する毎日は、余りに思慮に欠く、この一瞬から始まった。
ゴールデンウィークだったことから、翌日には京成バラ園へと、車を走らせていた。
京成バラ園に行ったのは、同じ千葉県だからという理由である。
バラ園に着く。
たくさん種類がありすぎて、どれを買っていいのか分からない。
バラ園の人に相談しようにも、自分の好みが説明できない。
以上のことから、見た目と名前の印象で選ぶ方針とする。
その結果、カザンリク、バタースコッチ、ラブに加えて、特売していたミニバラの合計4本を購入した。

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