歌う姿勢


最近、気づかされたことは、歌う姿勢の大切さ。

これまで、自分の歌う姿勢はそんなには間違っていないとおもっていたが、それが大きな間違いだった。

自分の身体が楽器と考えたら、姿勢が大事なことに疑問の余地はない。

 

合唱の指導でも、胸を高くするとか、操り人形のように、天から吊るされているように真っすぐ立つとか、口すっぱく言われ続けてきた。

ところが、今までやっていたのは、声を出す前の姿勢の確認に過ぎなかった。

 

歌っている最中は、自分が歌い易いように姿勢を崩していて、ブレスの度に修正していたのに過ぎない。

要するに、歌っている間は、正しくない自分勝手な姿勢で歌っていたのだ。

 

他にもいろいろとあるとは思うけど、それが、ちっとも発声が上達しない一因なんだろうなとおもう。

 

歌う姿勢は、ブレス、共鳴を達成するための、いわば車の両輪のようなもの。

 

「原因が分かってるなら、やれはいいじゃん」と、歌う姿勢のキープを決意する。

 

けれど、それが、とんでもなく大変なのだ。

体感的な面だけをいうと、スキージャンプの前傾姿勢を保ったままで、歌をうたい続ける印象だ。

 

一度やってみると分かるが、この姿勢のまま5分間動かないでいるのは、足腰への負担が半端ではない。

このように、こと姿勢のキープに関していえば、うたうことは、アートよりもスポーツのほうに近かった。

掲載画像:フィレンツェベッキオ橋ほか